許せないこと
「身体を良くする」というコンセプトでジムをやっているが、少し前に「何をやっているんだ」と許せないことがあった。

自分の友人のジム?
以前、とあるおばあちゃんが来店され、
「歩くのがしんどくなってきて、杖がないと不安になってきた」
という話があった。
よく喋り心はとても元気な状態で、杖も必要というより不安なので持っているという状態だった。
「きちんと鍛えれば、杖いらずでスタスタ歩けるようになる」と思えた。
簡単なマシン体験をして、実際にふらつきが大幅に改善されたり、歩くことが楽になったりと体感してもらうことができた。
「こんな簡単に変わるなんて!」と驚きとともに、当ジムで体を鍛えようという意思表明もしてくれた。
しかし、家に帰り息子より「自分の友人がやっているジムに行かせる」との話をされて、当ジムでのトレーニングとはならず。
「もう友人に話を付けたから、メンツを潰さないでくれ」とも言われたそう。
「リアル筋力」でない、他の一般的なジムで果たしてどこまで出来るのだろうか?
友人の親なので蔑ろにはしないだろうが………(ひとまず飲み込んでおく)。
傍から見れば、息子が母親を心配して体を鍛えさせる。
これはとても良いことであり、親孝行と言えるだろう。
しかし………
明らかな悪化
それから数ヶ月後、たまたまジムの外を見たときに、そのおばあちゃんが歩いている姿を見た。
白髪が増え、背中が曲がり、ゆっくり歩き、見た目は10歳以上老けてしまっていた。
全く元気とは言えない状態。
そしてなにより、手押し車を押していた!!
息子の友人がやっているジムに通っているのではなかったのか!?
なぜこんな状態にしてしまったんだ!?
「何をやっているんだ」!?
と、同業者として許せなくなった。
そのジムがどのようなジムかは分からない。
ただ、リアル筋力以外は「体を動かす」ことに疎い、筋肥大しか考えてないようなジムがほとんどであるため、劇的な改善はしないだろうとは思っていた。
しかし、明らかに悪化してしまっていた。
その姿にショックを受けたし、なるべくしてなってしまったとも思う。
個人的な感覚としては、筋肥大ジムは同業者とは言えないし、むしろその人の目的によっては邪魔でしかないのかもしれない。
目的と手段
最近色々と学んでいるのだが、ハッキリ言って「筋肥大」と「体を動かす」は正反対と言ってもいい動きである。
「体を動かしたい(歩けるようになりたい)」人が「筋肥大」トレーニングをすると、負担をかけすぎたり怪我をしたりと、むしろ動けなくなることもある。
武術の達人を見ていると、体は細いがパワーは物凄く強い。
120kgの大男をあっさり投げたりねじ伏せたりする。
120kgの重さを30cm程度動かすのとは訳が違う。
筋肉の大きさ=パワーと勘違いしていると、なんで??となるが、これが本来の人間のパワーなのだ。
筋肥大トレーニングはしない(むしろ不要)であり、体の使い方でいかようにもパワーは発揮できる。
そんなことも分からず(ほとんどの人が分かっていないのだが)、ただ筋肉をつければレベルアップすると勘違いして、結果が出ないというのはよくある話。
当ジムでトレーニングしている方々で、上述のように「悪化した」という方はいない。
マシンも赤と黒に分けて、
・赤マシンは、筋力を発揮できるようにする(体を動かせるようにする)
・黒マシンは、筋肥大
と目的を明確に分けている。
これを一緒だと思っている人達が、今の筋トレやフィットネス業界である。
ジムと一括りにすると、むしろ痛い目にあうという良い一例なのかもしれない。
他のことでも、目的のための手段を誤ってしまうと、成果は出ない。
ということは、誰しもが痛感していると思う。
ならば、今一度「何が目的」で「何をすべきか」ということを精査した方が良いのではなかろうか?